仮想通貨取引所OKEx Korea、Monero・Dash・Zcashなど匿名性通貨5種を上場廃止
- 仮想通貨取引所OKEx KoreaがZcashなどの匿名通貨を上場廃止
- 仮想通貨取引所OKEx koreaが匿名性通貨5種の上場廃止を発表した。FATFによる厳格なマネロン対策の「新規制」に反すると判断したとされ、他に波及する可能性を含め今後の影響が注視される。
OKex KoreaがZcashなど5種の匿名通貨を上場廃止
仮想通貨取引所OKEx korea(OKExの韓国部門)は9月16日、5種の仮想通貨monero(XMR)、dash(DASH)、zcash(ZEC)、horizen(ZEN)、super bitcoin(SBTC)の上場を取りやめることを発表した。
これら5種の仮想通貨は匿名性通貨と呼ばれ、プライバシー志向の通貨である。
上場取りやめの理由は、マネーロンダリングに関する金融活動作業部会(以下FATF)の「トラベル・ルール」に違反すると判断したためだという。5種のコインの取引サポートは10月10日に終了し、引き出しは12月10日まで可能である。
トラベル・ルールと匿名通貨
「トラベル・ルール」とは、FATFが6月にマネーロンダリング対策として新たに制定した、仮想通貨関連事業者による仮想通貨の送・受金に際して、送り主と受取人の個人情報を記録するという厳格な国際基準ルールである。
また、ビットコインなど通常の仮想通貨の取引は送金元と送金先、送金した金額などがブロックチェーン上に記録され誰でもその情報を見ることができる。
それに対して匿名性通貨と呼ばれる仮想通貨は、様々な技術を使ってそれらの情報を非公開にしたものである。
しかし、そうした匿名通貨ではトラベル・ルールの遵守が難しいため、今回の上場取り止めという判断につながったと思われ、今後他国の仮想通貨交換業者(取引所)における「上場可否の判断基準」に波及する可能性を含め、市場への影響が注視されることになるだろう。
なお、今回上場取りやめになった仮想通貨のうちdash(DASH)は一般的には匿名通貨と言われるが、開発を中心的に担っているDashコアグループはプライベートセンドの法的位置付けを訴える声明文を公開しており、匿名通貨としての位置づけは規制と法律の観点から見ると、誤ったDashの取り扱い方であると主張している。
原文は、日本語で読むことも可能だ。
こちらの記事の末尾に、Dashコアグループが公開し、私が日本語に翻訳した『プライベートセンドの法的位置付け』のことが書かれています。
OKEx Koreaは、FATFのトラベルルールで求められる顧客情報が確認できないという理由でDashを上場廃止にするようですが、完全に誤解です。BTCと同じで確認可能です https://t.co/ZSub2OQizN— とみ三(Samurai33) (@samurai3311) September 16, 2019
参考:OKEx Korea delisting all privacy coins
引用元: CoinPost
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