ビットコイン(BTC)140万円超えまで急回復、相次ぐテザー砲にクジラの影|仮想通貨市況
- 仮想通貨市場
-
●大幅続伸のビットコイン(BTC)、テザー周りなど今後の注目ポイント
●米NY連邦準備銀行が計測する「リセッション・インジケーター」指数、2008年リーマン・ショック以来の水準に
仮想通貨ビットコイン(BTC)市況
世界各国の主要中央銀行が新たな緩和策を準備するなど法定通貨の緩和競争が意識される中、世界的な景気後退(リセッション)懸念を背景に、仮想通貨ビットコイン(BTC)への資金流入が続いている。
アルトドレインの影響でビットコイン(BTC)ドミナンスはさらに上昇。個人投資家の多い法定通貨建のアルトコインが軟調に推移しているほか、BTC建のメジャーアルトは軒並み下落の一途を辿っており、2017年末までのビットコイン(BTC)一強時代の再来を印象付けている。
目下の関心は、BTCが今後2万ドル(220万円)の過去最高値を超えるなど大きな節目に差し掛かった際に、アルト市場に再び資金が流入(アルトバブル再来)するかどうかという点であり、国内外の有識者の見解も真っ二つに割れている。
本日のビットコイン(BTC)上昇要因としては、新たな米景気後退データも指摘されている。米有力誌ブルームバーグのジャーナリストTracy Alloway氏は米ニューヨーク連邦準備銀行が計測している「リセッション・インジケーター」を掲載した。
The New York Fed’s recession indicator is now at its highest since 2008. pic.twitter.com/l5RG8Gm8RY
— Tracy Alloway (@tracyalloway) 2019年7月9日
同インジケーターを確認すると、リスク指数が2008年の金融危機「リーマン・ショック」以来最も高くなっている。
また、10日のCNBCの番組で各有識者は「ヘッジ資産」のビットコインについて独自の見解を述べ、経済不安定の国や地域において、ビットコインに対する需要が高まっていると指摘している。
ビットコインテクニカル分析
2日前に120万円前半を推移していた仮想通貨ビットコイン(BTC)は、約半月かけて形成したペナント上抜けから急動意。直近で2回に渡るテザー砲の恩恵も受ける形で一時143万円まで上昇するなど続伸した。
米ドルにペッグされたステーブルコインである「テザー(USDT)」は、9日の0時28分頃(①)と10日の8時07分頃(②)の2度に渡って、1億ドル(109億円相当)ずつ発行された。(上図:紫縦線)
100,000,000 #USDT (100,671,114 USD) minted at Tether Treasury
— Whale Alert (@whale_alert) 2019年7月8日
100,000,000 #USDT (100,221,273 USD) minted at Tether Treasury
— Whale Alert (@whale_alert) 2019年7月9日
ビットコイン(BTC)市場が上昇機運を強める中での100億円規模のUSDT発行にはクジラの影もちらついており、国際金融市場における地政学リスクのほか、テザーを発行するBitfinexが本拠を置く香港で大騒動になっている、「逃亡犯条例改正案」に反対する大規模デモの影響も考えられる。
香港で拘束した容疑者を中国本土に引き渡せるようにするものだが、身柄のみならず資産に関しても凍結・押収リスクがあるとされたことで、富裕層を中心に保有資産を海外に逃すリスク回避姿勢が強まったとの指摘もある。
また、ここ数ヶ月は現在トレーダーの関心の渦中にある、米NY司法当局とテザー社およびその親企業iFinex社の裁判沙汰にも新たな展開が見られた。越権行為であると主張するfinex側に対し、ニューヨーク検事総長(NYAG)側は新たな書類で「米NY市民にサービス環境を提供している」として管轄権を主張。22日を予定するテザー社側の反論や、7月29日に再開予定の裁判内容に注目が集まっている。
ただし、直ちに「テザー発行制限措置」など強制力のある結果が出て市場に影響を及ぼすようなものではなく、段階的に判決を導く法廷闘争は長期化する可能性が高い。
本題に戻すと、このまま上昇継続した場合は、年初来高値の150万円付近でのダブルトップが反落ポイントか。
bitFlyerのプラス乖離が5.6%台まで進行するなど過熱感もあり、下落した場合は、フィボ61.8%と1h雲、トレンドライン(青)の重なる132.5〜134万円付近(③)が一つの押し目ポイントとなりそうだ。
11日にかけて、時間足100EMAが同ライン上に、200EMAは心理的節目の12,000ドル(130万円)付近まで浮上してくるほか、13日には4h雲上限もこのラインを見込むことになる。
2018年の傾向から見る、現在のBTC市場
海外アナリストのJosh Rager氏は、直近のビットコイン(BTC)相場について以下のように分析した。
価格が再び13,000ドル(141.6万円)を突破した場合、ダブルトップによる恐怖感が市場の一部を支配する可能性がある。
2018年からダブルトップでのパターン反転が相次いでいたが、昨年との大きな違いは今年は明確な”ブル相場”だということだ。
It’s likely that fear of a double top may be shared by some if price pushes above $13k again
Double tops were a popular reversal pattern in 2018 where price created a double high or near high before the next drop
The big difference though…
2019 is a bull market pic.twitter.com/2ozUjAdCD4
— Josh Rager (@Josh_Rager) 2019年7月9日
Rager氏は月足分析を行い、月末の7月31日に、6月末に記録した年初最高値13,863ドル(149万円)を抜けることができれば、ビットコインは事実上レジスタンスの存在しない状況に向かうという。
$BTC Monthly
The monthly close is still a few weeks away but you can’t deny the bullishness if Bitcoin can close above the previous ATH close at $13,863
On high-time frames it will be clear skies with no price history resistance overhead, only support
Countdown to July 31st pic.twitter.com/E1OI6mnZMV
— Josh Rager (@Josh_Rager) 2019年7月10日
【新サイト公開】
日本の仮想通貨・ブロックチェーン業界に新たな情報配信の形を!
専門コラムメディア「Nodee by CoinPost」がオープン。https://t.co/v3Q6pLcbZF業界に特化したコラムプラットフォームで、以下の企業様からの配信が決定しているほか、多くの企業様からの配信を予定しています。
— CoinPost -仮想通貨情報サイト- (@coin_post) 2019年7月1日
免責事項
当ページは、仮想通貨の信憑性・正確性を保証するものではありません。
掲載されている内容やリンク先、サービス等、または投資情報からの不利益や損害については、当サイトでは一切の責任を負いかねます。投資する際は、ご自身の判断の元、自己責任でお願い致します。
引用元: CoinPost
「仮想通貨全般」カテゴリーの関連記事