ビットコイン価格の下落によりマイニングの勢力図に変化
ビットコイン価格の下落はマイニング・プールの勢力図を変化させている。価格の下落によりハッシュレート自体は低下しているものの、個々のマイニング・プールのハッシュレート占有率が下落しており、マイニング競争は激化している。
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ハッシュレートが分散している背景には、ASIC開発大手Bitmainの市場シェアの低下がある。BitmainはAntPoolとBTC.comを保有しており、2つのプールのハッシュレートを合わせた占有率は27%だ。
2018年6月時点で2つのプールは42%のハッシュレートを占有していたため、15%のシェアを失ったことになる。
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Bitmainは以前からAIの開発やビットコイン・キャッシュ(BCH)への投資を行っている。しかし、ビットコインをはじめとする暗号通貨全体の価格が低下したこともあり、現在、Bitmainは資金難に陥り事業の縮小化を進めていることが頻繁に報じられている。
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マイニング・プールのハッシュレートが分散化していることで、51%アタックが起こる可能性はより低くなった。一方、ハッシュレート自体はここ3ヶ月間ほど減少しており、12月中旬から一時的に回復したたものの、マイニング難易度が上昇したことで今週からまた減少傾向に転じている。
ハッシュレートの増減傾向から、現在は4000ドル付近がマイナーの損益分岐点であると推測される。
PoWを採用する暗号通貨は、ハッシュレートの高さとマイナーの分散化が安全なネットワークを構築するための重要な鍵となる。最近では、イーサリアム・クラシック(ETC)が51%アタックを受けブロックチェーンが巻き戻る事象(ロールバック)が発生している。
ビットコインはSHA256を演算する専用ASICでのマイニングが主流で、同様のアルゴリズムを採用する暗号通貨の中で最もハッシュレートが高いため、51%攻撃が発生する可能性はさらに低くなる。マイナーの攻撃インセンティブが低いこともネットワークが安全に保たれている理由の一つだ。
引用元: ビットコインニュース
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