Kraken「米当局からの問い合わせや調査請求件数が急増している」
暗号通貨が世間一般に広まったことで各国の当局による規制の強化が世界的な流れとなりつつある。アメリカでも暗号通貨関連のサービスを提供する企業に対する当局からの請求件数が増えている。
サンフランシスコに本拠地を構える取引所のKrakenは、当局からの捜査協力や情報開示などの請求がここ数年で倍増していることを明かした。
Peek at our Compliance team's 2018 Transparency Report. You can see why many businesses choose to block US users. Cost of handling subpoenas (regardless of licenses) is quickly becoming a barrier to entry. Inquiries up 3x YoY. pic.twitter.com/YbyLEqhOUf
— Kraken Exchange (@krakenfx) January 5, 2019
2018年にKrakenが受け取った調査請求件数は475件にのぼり、2017年の160件からおよそ3倍に増えた。2015年には39件しかなかった。
米当局からの請求は315件あり、475件の大半を締めている。次いで多かったのが英当局の61件だ。米当局ごとにみた請求件数は、米国国土安全保障捜査局(HSI)の91件、連邦捜査局(FBI )の67件、麻薬取締局(DEA)の40件、証券取引委員会(SEC)の19件などだ。
Krakenが抱えるユーザーに占める米国人の割合は全体の5分の1であるが、米当局からの請求は全体の3分の2にのぼる。一方、その内容はKrakenの事業やユーザーとの関連性を見つけることができない問い合わせも多い。
米当局は海外の取引所であっても取り締まることができ、SECは以前、違法な証券取引サービスを米国人に対し提供したとして1Brokerを閉鎖に追い込んでいる。1Brokerはマーシャル島に本拠地を置く取引所で、ビットコインのデリバティブ取引をユーザーへ提供していた。
規制の厳しさから米国へのサービス提供を行わない企業もある。暗号通貨のデリバティブ取引所のBitmexは、米国からの利用を禁止している。また、非米国居住者であっても、米国内からアクセスしたユーザーのアカウントが凍結される事例も報告されている。
米当局は海外の取引所であっても閉鎖させることができる強制力をもっており、海外の取引所が米国のユーザーからのアクセスを拒否する要因となっている。米国向けにサービスを提供するには当局からの要求に応えるだけでも多額のコストがかかることをKrakenは明かしている。
引用元: ビットコインニュース
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