BTC先導で週末の暗号資産相場は全面高
BTCは週次で20%高:アルトコイン離れとショートスクイーズで相場急上昇か
BTCの対ドル相場は、4月2日の急騰以降堅調な推移が続き、先週9日にはおよそ半年ぶりに6000ドル台の回復に成功した。さらに、11日にはおよそ13%高を記録し昨年9月ぶりに7000ドル台に乗せた。
先週は、10日までは概ねBTCの一人勝ちの状態が続いていたが、11日にはBTC先導で市場が全面高となり、ETHやBCHなどの主要通貨の多くも週次で高い上昇率を記録した(第1図)。一方、今年アルトコイン相場の上昇を牽引したBNB(バイナンスコイン)とバイナンス上場で急騰したコスモスのATOMは、調整局面に入り先週は相場が強く押した。
【第1図:主要暗号資産週次騰落率】
※ステーブルコインを除く時価総額上位21銘柄
出所:coinmarketcapより作成
BTC相場上昇の背景には、アルトコイン離れの動きが挙げられる。BTCの市場ドミナンスは、先月初頭に50%割れ目前となっていたが、直近1ヶ月では上昇傾向となっており、アルトコインからBTCに流れた資金が相場の支えとなっていることが指摘される(第1表)。また、こうした相場上昇に伴いショートスクイーズが誘発され、突発的な相場上昇が起きたと考えられる。
【第1表:暗号資産市場ドミナンス推移】
出所:coinmarketcapより作成
BTC先物ネットショートは収縮基調に復帰
米時間10日に発行されたCFTC(米商品先物取引委員会)のCOTレポートによると、7日時点の全米BTC先物市場におけるファンド勢のネットポジションは、前回(4月30日時点)の-1843から-1412に上昇しネットショートが収縮した。直近2週間では拡大傾向にあったが、直前のピーク時(3月19日時点)からはネットショートが半減している(第2図)。
しかし、3月19日のピーク時からロングの枚数が396枚積み上がったのに対し、1055枚のショートポジションが手仕舞われていることから、強気筋が著しく増加している訳ではないことに注意したい。全体の建玉数量に対するファンド勢ネットポジションの割合を指数化すると、7日時点では46.17%となっており、上昇傾向にあるが依然ニュートラルと言える(第3図)。
【第2図:BTC対ドル、ファンド勢ネットポジションチャート】
出所:coinmarketcap、CFTCより作成
【第3図:COTインデックス(ファンド勢のみ)】
出所:coinmarketcap、CFTCより作成
テクニカル分析
BTCの対ドル相場は先週、90日移動平均線が200日移動平均線でゴールデンクロスを示現した。11日の急騰の影響もあり、200日線の向きが下から横向きになっている。
ボリンジャーバンドでは、相場の上昇に伴いバンド幅が拡大しており、バンド幅が収縮し始めるまで相場が上がりやすいだろう。
一目均衡表では先週に引き続き、強い買いシグナルとなる三役好転を維持している。
全体的にポジティブだが、移動平均線や転換線から相場が乖離しているため、短期的な調整に入りやすいと言えよう。
【第4図:BTC対ドルチャート(日足)】
出所:coinmarketcapより作成
週足チャートでは、7週移動平均線が30週線でゴールデンクロスを示現。相場は先週90週線の上抜けに成功したが、足元同水準(6994.67ドル)周辺で上値を重くしている。
ボリンジャーバンドでは、相場の上昇に伴いバンド幅が拡大しており、バンド幅が収縮し始めるまで相場が上がりやすいと言えよう。
一目均衡表では、均衡表と遅行スパンが好転している。相場は先週抵抗帯(雲)下限の上抜けに成功したが、雲の幅が暑いため、強いレジスタンスとなり得るだろう。
【第5図:BTC対ドルチャート(週足)】
出所:investing.comより作成
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引用元: ビットコインニュース
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