「仮想通貨は通貨ではない」黒田日銀総裁が見解を示す
- 黒田総裁に藤巻議員が質疑応答
- 日本維新の会の藤巻健史議員は、9日に暗号資産や税制政策について、黒田日銀総裁に暗号資産や財政政策に関して質問。黒田総裁が仮想通貨・暗号資産への見解を示す。
黒田総裁に藤巻議員が質疑応答
日本維新の会の藤巻健史議員は、9日に行われた「参議院財政金融委員会」で、暗号資産や財政政策について、黒田日銀総裁に質問した。
明日は参議院財政金融委員会で黒田日銀総裁に質問(11:42-12:14)①暗号資産をどう考えるか②MMTと異次元緩和は同じものか③株式、国債両市場で日銀がモンスターなのは計画経済そのものではないか④日銀の国債爆買いで長期金利が上昇せず財政赤字に対する危機感を喪失させているのではないか等。
— 藤巻 健史(経済評論家・参議院議員) (@fujimaki_takesi) 2019年5月7日
質疑応答の内容
MMT(現代金融理論:Modern Monetary Theory)と異次元緩和政策は同じものかどうか、日銀の国債買いなど経済面について質問を行った他、暗号資産に関しても質疑応答が行われた。
本記事では、暗号資産に関する重要発言を抜粋して掲載する。
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藤巻健史議員
2013年当時のバーナンキFRB議長は米上院国土安全保証・政府問題委員会に当てた書簡の中で、仮想通貨が1990年当時から注目を浴びていた点に追求し、効率性や安全性が求められるとはいえ、「Bitcoin and other virtual currencies may hold long term promise」という表現で長期的な価値があることを認めています。
これに関し、2013年11月19日の日経新聞では、「基軸通貨であるドルを発行するFRBにとってもビットコインは無視できない存在になりつつある」と書いています。
ビットコインなり暗号資産が浸透すると、確かにドルは基軸通貨としての位置をちょっと侵害されるという点もあります。
それでもFRB議長は暗号資産についての意義を認めていらっしゃったと思うんですが、黒田日銀総裁はどのようにお考えか、お聞きしたいと思います。
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黒田日銀総裁
暗号資産というものは、法定通貨ではありませんし、その値動きは極めて激しいということで、支払い決済にはあまり使われておらず、ほとんど投機の対象となっております。このため、中央銀行間の国際的な議論でも通貨という呼び方は避けて、暗号資産と呼ばれることが多くなっております。
日本銀行は暗号資産について、これが支払い決済への人々の信任を損なうことがないかといった、中央銀行としての観点から、引き続きその動向を注意して見ていきたいと感じております。
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藤巻健史議員
例えば、日本国内の取引では円・法定通貨でいいと思うんですけども、外国貿易をする場合には、今世界では、銀行での勘定を持っていない人が17億人いるわけですよ。
彼らは、その法定通貨では世界の貿易の中に入れないんですよね。銀行口座もってなかったら、決済ができませんからね。
その点は暗号資産というのは17億人を世界経済の中に取り込むという意味では、極めて重要なツールだと思うし、そうすれば世界経済が広がっていくと思います。それでも通貨として認めないのでしょうか。
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黒田日銀総裁
先ほど申し上げたのは日本銀行としての考え方ですけれども、 BIS(国際決済銀行)の会議その他で、ほとんどの先進国の中央銀行は全く同じ考えであります。
引用元: CoinPost
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