Binanceの上場廃止の影響によりBitcoin Cash SVの価格が急落
海外大手取引所のBinanceがBitcoinCash SV(BCHSV)の上場を4月22日に廃止することを発表しました。Binanceが定める上場基準を満たしていないとのことです。この発表の直後からBCHSVの価格は急落し始めました。
Binance,BCHSV/BTC1時間足チャート
Binanceが上場廃止のアナウンスを行ったのは4月15日の23時頃です。その直後からBCHSVは大きく売られ、2日間で最大23%も価格が下落しました。現在は1BCHSV=0.0108BTCで推移しています。
BCHSVはBitcoinCash ABC(BCH)からハードフォークしたコインということもあり、BCHSVの売却資金の一部はBCHへ流れたようです。
Coinbace,BCH/BTC1時間足チャート
BCHSVの急落と同時にBCHの価格は上昇し、数時間の間に約12%上がりました。現在は1BCH=0.0601BTCで推移しています。
BinanceがBCHSVの上場を廃止するきっかけは、開発チームの中心人物であるCraig Wright 氏がBitcoin(BTC)を作ったSatoshi Nakamotoであると自称していたところから始まります。
Satoshi Nakamoto本人であることを証明するためには、ブロックチェーンの一番最初のブロックである「ジェネシスブロック」に含まれるBitcoinの秘密鍵を保有していることを証明する他にありません。一方、Wright 氏は、Satoshi Nakamoto本人であるという証明を行わなかったため、コミュニティ内で同氏を詐欺師と呼ぶ人が多くいました。これに対しWright 氏は、同氏を詐欺師と呼んだすべての人に訴訟告知を送るという行動を起こしました。
Craig just sent one of his shitty letters to someone who is actually referenced in the Bitcoin whitepaper 🤦♂️. @adam3us pic.twitter.com/gxNjZF7MTY
— Jihan Who (@JihanWho) April 16, 2019
Bitcoinのホワイトペーパーにも論文が引用されているAdam Back氏にもWright氏が訴訟告知を送ったことは一種のジョークとして扱われています。
Binanceのコインの上場の審査では、開発者の倫理観を調査する項目があり、さらに健全性と持続性がある暗号通貨のエコシステムへの貢献度が審査されます。BinanceはBCHSVの開発状況やネットワークのセキュリティなども加味し、総合的に判断し上場の廃止を決めたようです。
米取引所のKrakenもBCHSVの開発チームが暗号通貨コミュニティ内の個人を相手に大量の訴訟を起こすという行動は、倫理に反するとして4月22日をもって上場廃止することを決めました。
Binance,BCHSV/BTC日足チャート
海外の大手取引所2社が上場廃止を決めたことで流動性の低下が懸念され、BCHSVのファンダメンタルズは非常にネガティブであると言えます。一方、テクニカル的にみると現在は最安値圏まで売られているため、この価格帯がサポートとして機能するなら底値になる可能性もあると考えられます。
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引用元: ビットコインニュース
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