日本で開催 学生ブロックチェーン開発支援プログラム「Next Base」ー「Hash Hub」から高度なブロックチェーン人材を生み出す
- コワーキングスペース:HashHubにて学生による「NextBase」プロダクト発表会レポート
- ブロックチェーン開発者のためのコワーキングスペース:HashHubにて、学生向けブロックチェーン開発支援プログラム「NextBase」の発表会が開催された。日本の次世代を担う学生たちがブロックチェーン開発に取り組む姿を追った。
「NextBase」とは
株式会社HashHub(本社:東京都文京区 ツイッターアカウント:@HashHub_Tokyo)が、次世代のブロックチェーン業界を牽引する人材を育成するため、
学生たちがブロックチェーンを活用したプロダクト制作を推奨するバウンティングプログラムである。
ブロックチェーン技術や開発の基本をすでに理解し、実際にプロダクトやプロジェクトの開発や立ち上げを経験したい大学生・高校生を対象に業界をリードするメンターの元、
2ヶ月半でプロダクトアウトまで行ない、次のステージへと昇華することを目的とする。
各チーム発表プロダクト
10月8日にキックオフされて最終的に発表されたプロダクトは4つである。
プロダクト名
①概要
②使用したブロックチェーンの種類
③成果と課題
④チーム名
上記の順を元に紹介していく。
「Lightning Networkのマイクロペイメントで稼働するIoT」
①Lightning Networkを使って指定したBitcoin量を払うことによりSwitchBot(loT)を起動し取付けたコーヒーメーカーを作動させる。
Lightning払いで飲むことができるコーヒーメーカーの実装をした。
②Bitcoin(Lightning Network)
③SwitchBot、BTCPayserver、IFTTTという既存のシステムなどを使うことで比較的簡単に実装することができた。「お金を払えば動く」というものにLightningは相性がいいと思った。
一方でLightning Networkは基本的に送金以外の使用法がないということがよく分かった。
④俺たち、ブロック少年
「EOSを利用した爽快ブラックジャックゲーム」
①EOSを用いてオンチェーン上で公平性を担保したブラックジャックゲーム。
②EOS
③EOSはとにかく早い。全トランザクションをオンチェーンで認証を挟みながら行っても全くブロックチェーンを感じない仕上がりになった。
課題はメインネットにあげてみてどうなるか。そして実例が少ないEOSの安全な送金面でコントラクト外or内で行うのかの決定。
④Nojiru
「Ethereum上のクラウドファンディングプラットフォーム」
①Ethereumのスマートコントラクトをクラウドファンディングにおける仲介とすることによって、ファンディングにおける仲介手数料をgas代のみにすることができるという仕組みを作った。
実装した主な機能として、「スマートコントラクトを用いたファンディングの自動化」、「Twitterによるアカウント認証」、「支援証明としてのERC721の発行」の3つがあげられる。
②Ethereum
③ただ作ってみようという考えでなく、実際にサービスとして考えてDAppsを作る事への意義、必要性をしっかり考えるのが重要だと感じた。
分散型アプリケーションという性質上なぜ運営者がいて、収益を上げるような仕組みにする必要があるのか。
実装を通してブロックチェーンに向いているもの、不向きなものと向き合うことができた。
④Ludens
「Ethereum上のトークンとスマートロックシステム」
①Ethereumで空間のシェアリングエコノミーのプラットフォーム。
大きく実装した事は3つ、エスクローシステム・評価システム・スマートロックです。
エスクローシステムは、商取引の安全を担保する第三者の役割をスマートコントラクトに任せます。
評価システムは、非中央集権のデメリットである「アカウントバンができない問題」の解決方法を示しました。
スマートロックは、ラズパイを購入し、1から自作しました。デジタルキーを受け取り、トランザクション処理の成功を確認したらラズパイが動きます。
②Ethereum
③今回見えた課題は、ブロックチェーンサービスにおける保証の難しさです。
KYCを確認する仕組みや器物損害に対する仕組みを入れると、仕組みが複雑になり、中央集権的な要素が多く入ってしまい、それらの仕組みをいれるのかいれないか妥協点を見つけるのが難しかった。
④Team Volare
最優秀プロダクト
最優秀賞プロダクトはTeam Volareの「Ethereum上のトークンとスマートロックシステム」であった。
彼等は今回開発を行なった上で得られた成果をこう語っている。
成果については、大きく3つあります。
1つ目に、最初の目論み通り、現実に落としやすいサービスと評価をいただいたことです。ブロックチェーンにおいて最も厄介な問題が鍵のリカバリー問題です。
この問題を避け、法律面、gas代などある程度他のサービスと比べて障壁が少ない分野を選んだことが今回の素晴らしい結果につながったと思っています。
2つ目に、評価システムについてです。評価システムは海外も含めてあまり実装されていなかったので、仕組みそのものから考えました。中央集権のサービスの評価システムとどう違い、何に意義があるのか。私たちは、この問題についても私たちなりの答えを導き出すことができました。
3つ目に、この短期間の中で多くのことを学び、企画書の通り全てを完成させることができたことだと思います。私たちのチームは週1回に必ずオンラインでミーティングをし、その時の課題に取り組み解決してきました。
さらに、東さんや谷口さん、中城さんのような多くの業界で活躍されている方にご指導しただけたことは私たちにとってこれまでにないほど多くの財産になりました。本当にありがとうございました。
HashHub CEO 東 晃慈が語るnextbaseの総観
株式会社HashHub CEOであり、今回はメンターとして学生をプロダクトアウトまで導いた東晃慈氏にnextbaseについて感想を頂いた。
今回のプログラムで各チームが最終発表日にデモとして実際に見せられるものまで作ってきてくれましたが、Team Volareのプロダクトの完成度は特に高かったです。
Ethereum上のNFTの発行のインターフェース提供から、トークンの移動に応じてスマートロックを稼働させるところまできっちり作りこまれており、
学生のプロジェクトとは思えないレベルだったという声が多かったです。
同時に今後実際にビジネス展開などを目指すのであればまだ課題も多く、ブロックチェーン技術をどこにどのようなところまで使うべきか、
に関してはさらなる研鑽の余地があるとも思いますし、Next Baseを通して、参加者、メンターなどからのフィードバックを通してさらにNext Base後もいいものを作っていってくれれば嬉しいです。
どのプロジェクトも学生とは思えない素晴らしいプロダクトであった。
ブロックチェーンに強い技術メンターが揃い、HashHubという場で学生が高度なブロックチェーン人材として成長出来る環境がそこにはあると感じた。
○HashHub
○NextBase
○HashHubツイッターアカウント
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引用元: CoinPost
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