週間ビットコイン相場 2018/12/25 大幅上昇から一部に利確の動き、41万円の攻防
ビットコインの価格は、先週の41.7万円からほぼ横ばいの41.5万円で推移しています。それでは今週のビットコイン相場を振り返ります。
Bitbank BTC/JPY 日足チャート
ビットコンインは今週、一時47.0万円まで価格を上昇させるも、その後利確の売りが発生し現在は40〜41万円の支持価格帯まで価格を下げています。今後の上昇にはこの支持価格帯を下方ブレイクしないことが鍵となります。
一方で、今回の上昇の高値は前回の高値を切り下げる形となっており、買い圧力が弱い印象を受けるチャートが形成されています。
Bitbank BTC/JPY 4時間足チャート
4時間足をみると、緑のトレンドラインを引いた辺りから上昇の角度が下がっていることがわかります。上昇圧力が徐々に弱くなっていることを表しており、トレンドラインを下方ブレイクしすると価格は大きく下落しました。
現在は支持価格帯で下落が止まっているようにみえます。一方、雲の中でチャートが推移しているため方向感がないニュートラルな状態にあります。雲を上下どちらに抜けるかを確認し、方向感が出るまで様子見するといったトレード方法が有効である相場状況と言えそうです。
株式市場の弱気相場入り、暗号資産市場への影響は?
現在、世界の株式市場が弱気相場入りしたとの見方が強くなっています。弱気相場入りの目安となる最高値からの下落が約20%を記録しているからです。
日経平均株価 週足チャート
日経平均株価は高値の24400円から約21%下落しており、今年最安値となる19200円を記録しています。
ダウ平均株価 週足チャート
ダウ平均株価は高値の26900ドルから約19%下落しています。こちらも今年の最安値の21700ドルです。
世界の株式市場が下落している大きな要因は、米中央銀行のFRBが利上げを行っていることです。FRBは今月政策金利を前回の2.25%から2.5%まで引き上げています。
株式市場はFRBが利上げを開始した年から2〜4年後に弱気相場入りするサイクルを繰り返しています。今回FRBが利上げを開始した年は2015年12月で、今からちょうど3年前です。
政策金利は中央銀行の民間銀行への貸付金利であるため、金利が上昇すると借金需要が減り市中に出回る紙幣の量が減少します。借金が減ると経済成長は減速するため、株式市場にも大きな影響を及ぼします。一般に株式市場は6ヶ月〜1年後の景気を価格に織り込むと言われています。
景気の後退局面では紙幣の量が減少するため物価が下がるデフレーションが発生します。デフレ期には現金の価値が相対的に上がります。さらに金融市場では景気後退やデフレーションに備えたリスクオフによる金融商品を現金化する動きが活性化します。
金(ゴールド) 週足チャート
2008年に金融危機が発生し株価が暴落した際、金の価格も高値の1030ドルから約34%下落しています。当時は金融機関で債務問題が発生したため現金需要が上がり、安全資産の金も売られました。一方、FRBが金融緩和政策を開始すると徐々に価格は回復し、2011年には約1900ドルまで上昇しています。
FRBは来年さらに2回の利上げを予定しており、経済と資産価格の両方にネガティブに作用するでしょう。今後、実際に景気後退局面が訪れ、デフレーションが発生し失業率が上昇するとFRBは再び金利の引き下げや量的緩和などの金融緩和を行います。借金が増え市中で循環する紙幣の量が増えるため、株式や暗号資産のような金融資産の価格を押し上げる手助けとなります。
株式市場の弱気相場入りは今後の経済の停滞とデフレーションの発生を示唆しています。デフレーション期には物価全体が下落するため暗号資産市場にとっても下落圧力となるでしょう。
一方、経済の停滞から脱却するため中央銀行が量的緩和政策を通じ紙幣を大量に刷りすぎた結果、法定通貨の信用が著しく低下し実質金利が大きくマイナスになり、市民が法定通貨を保有することに不安を覚える通貨不安が発生した場合、プログラミングで供給量が一定に決められているビットコインなどの暗号資産への再評価が行われるでしょう。
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引用元: ビットコインニュース
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