中国大手マイニング機器メーカーEbang、2018年下半期大幅な減益か|申請中のIPO進捗状況も
- マイニング機器メーカーEbangが2018年後期に大幅な減益か
- 仮想通貨マイニング機器メーカーのEbangは、香港証券取引所でのIPOに向けて財務状況を公開した。2018年前半は非常に好調だったものの、6月~9月にかけて大幅な減収になったことが示唆された。
Ebangが2018年下半期に大幅な減益か
中国本拠地の大手仮想通貨マイニング機器メーカーのEbang(イーバング)は、競合相手のBitmain(ビットメイン)同様、香港証券取引所(HKEX)へのIPO(新規株式公開)を目指しており、その申請に伴い先日12月20日に2018年6月末までの財務状況報告書
を公開した。
その財務状況によると、Ebangは、今年前半に21億人民元(約337億円)の売り上げを記録し、2017年と比較して8倍ほどの伸びとなった。一方で、同業のライバル会社Bitmainが2018年前半に約3200億円を売り上げたことと比較するとBitaminの強大さが理解できる。
さらに、Ebangの2018年前半の粗利益も11.5億人民元(約185億円)と2017年と比較して約15倍以上に増加している。このように、2017年末から2018年始の仮想通貨相場の急騰により、2017年と比較して、仮想通貨マイニング機器の需要は増大し、両社とも大幅に売り上げ、粗利益を伸ばすことに成功した。
上記のデータを見ると順風満帆とも言える軌跡だが、2018年の第三四半期以降、つまり、現状公開されている以降の財務状況が劇的に悪化していることがEbangの同IPO報告書によって明らかになったのだ。
具体的には、以下のように記述された。
私たちは、公開されている財務状況6月から2018年9月30日までの3ヶ月間で売り上げ、粗利益、共に大幅な減少を記録している。
現時点で、その詳細な数字は公開されていないが、2019年初めには、Ebangだけでなく、Bitmainの2018年後期分の財務状況が明らかになる予定である。そして、今回報告書に記述された通り、Ebangの大幅な減収が事実なのであれば、同業者のBitmainもある程度の減収となっている可能性も高いかとされている。
IPOは実現するか
BitmainもEbangも現状どれほどの額をIPOで資金調達する予定なのかは明らかになっていない。しかし、米国の大手仮想通貨メディアCoinDeskによると、Ebangは、その資金調達の初期設定額を半分以下に再設定したことが示唆された。海外メディアのロイターによると、5月時点で10億ドル(約1100億円)の資金調達が予想されていたことを考慮すると、現状、その額は約500億円程度まで引き下げられているのではないかと考えられている。
CoinDesk
がアプローチした匿名の情報提供者によると、HKEXはEbangやBitmainのようなビットコインマイニング企業を承認することに抵抗を感じていると主張された。その理由として、仮想通貨市場は非常にボラティリティが高く、1、2年前に存在しなかったリスクが実在していることが挙げられている格好だ。
実際仮想通貨市場全体も着々と下落を続け、年初は1万ドル(110万円)以上で取引されていたビットコインも6月には60万円~70万円の間を推移し、執筆時12月22日に三日連続の相場反発から相場調整に入り、43万円台で取引されている。
さらに、その関係者は、IPO上場にはHKEXだけでなく、香港証券先物事務監察委員会(SFC)のどちらからも承認を得ることが必要であり、非常に審査が厳格であるため、そのどれもが短期的に上場を果たすことは難しいと言及した。
なお現在、Ebangは12月22日時点でHKEXの公式サイトでLapsed(失効)の状態になっている。
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— CoinPost -仮想通貨情報サイト- (@coin_post) 2018年10月12日
引用元: CoinPost
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