週間ビットコイン相場 2018/11/ 20 ビットコイン価格が大きく下落、1年1ヶ月ぶりの安値47万円を記録
ビットコインの価格は、先週の1BTC=71.9万円から31%下落し1BTC=49.8万円で推移しています。それでは今週のビットコイン相場を振り返ります。
止まる気配がないビットコインの下落
先週、9ヶ月間守り続けた65万円のサポートラインを割った衝撃は大きく、今週もビットコイン価格は大幅に下落しています。現在は、反発が予想される50万円のサポートライン付近で推移しています。しかし下落が止まる様子はみられないため、割安感からの買いは非常に危険な状況と言えそうです。
現在Bitfinexのレバレッジ取引ではロング・ポジションの数がショート・ポジションの数を上回っています。
Bitfinex, ロング(緑)/ ショート(赤)チャート
ロング・ポジションの数はここ1ヶ月間ほど増加傾向にあり、多くのロングポジションが含み損を抱えていると推測されます。
Bitfinex ロング/ショート比率チャート
現在、ロング/ショートの比率は1.26倍となっており9月に記録した水準にまで上昇しています。レバレッジ取引のポジションを見る限り、ビットコインが底値を打った様子はありません。少なくとも含み損を抱えるロング・ポジションの大半が強制決済されるまで下落は続くでしょう。
一般に総建玉数が大きく減少することが、トレンドの終わりに近づいているシグナルとされています。現在はショートとロングの建玉数が増加しており、下落トレンドは継続していると判断することができます。
底打ちのシグナル「セリング・クライマックス」
市場が底値を打つシグナルとして有名なのが「セリング・クライマックス」です。セリング・クライマックスは、下落相場に耐えられなくなった投資家が価格を気にせず投げ売りを行うことで発生します。下落相場の最後の最後で起こる大暴落です。
Bitstamp BTC/USD 週足チャート
ビットコイン相場では2014年にセリング・クライマックスが起こりました。2014年1月の第2週に大きな出来高を伴った急落が発生しています。1BTC=265ドルから145ドルまで約40%下落したことで底打ちし、その後210ドルまで約40%上昇しています。これが前回の弱気相場の大底でした。
S&P 500 週足チャート
セリング・クライマックスはアメリカの株式市場でも起こっています。リーマンショックがきっかけとなった金融危機の最中に大きな急落が発生しています。米主要株価指数のS&P 500は、2008年9月からの三ヶ月間で約40%下落しています。
2つの例を参照すると、セリング・クライマックスは短期間の間に約40%下落します。セリング・クライマックスは、最後の売り手が市場から退場するため、売り手不在の市場は次の強気相場に向けて動き出します。
現在のビットコインは2週間で32%ほど下落しており、セリング・クライマックスと判断するにはもう少し下落が必要であるようです。
ビットコインに続きイーサリアムも年初来安値を更新
イーサリアムは今週、年初来安値を更新し現在は1ETH=146ドルほどで推移しています。昨年ビットコインと共に仮想通貨市場を盛り上げたイーサリアムの安値更新は、市場の弱気を象徴しています。
Coinbase, ETH/USD 週足チャート
8月時点での最安値1ETH=365ドルを更新した際は、その後の1ヶ月半ほどで約50%価格が下落しています。今週は更に最安値を更新しており、今後も下落が続くものと考えられます。
イーサリアムは昨年の一年間だけで約1000%価格が上昇している一方で、今年は最高値から約90%価格が下落しています。サポートラインとして機能する価格帯を作ることなく価格が急騰したことが、今年の下落要因の一つとして挙げられます。
8月にサポートラインとなった365ドルは昨年、三度高値を試した価格帯でした。しかしこのサポートラインを割ってしまったことで、次のメジャーなサポートラインは75ドル付近まで存在しません。
テクニカル的には大きな下落を示唆しており、イーサリアム保有者には厳しい状況が続くことが予想されます。
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引用元: ビットコインニュース
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