セリクラに備える4つの判断材料、16万ビットコインを動かすクジラも確認|仮想通貨市況
- 仮想通貨市場
- 仮想通貨市場は、ビットコインが年初来安値を更新したほか、時価総額でも2018年最安値を記録した。緊迫する状況にある中で迎えるBCHハードフォーク日時、明日以降の価格乱高下で注意したい情報をまとめた。
仮想通貨市場
仮想通貨市場は15日、ビットコイン価格が急落し年初から割ることなく強い底値として意識されていた米ドル6000ドル付近の底値を割る推移がみられた。
下落の要因や専門家の見方に関しては、以下の記事にまとめているため、本記事前に一読していただけましたら幸いです。
bitFlyerのBTC/JPYでは、15%を超える下落を超えた後、反発こそしたが、15分足の雲をが基準となる価格推移が見られた。
また意識されていた64万5000円付近の抵抗帯で三尊天井を形成、61万円付近で反発し、底値が固いことを示した。
すでにセリクラ終了か?
投資家の中で、今回の下落がすでにセリクラになっているか?との見方も出始めている。
年末相場前に大きく急落した2017年11月14日のビットコインキャッシュ(BCH)ハードフォーク前のBTC価格の変動を見ると、11月9日辺りに81万円台を推移していたビットコインが、12日までの3日間で61万円台まで急落、下げ幅は約20万円と大きな下落相場を形成、その後の年末相場へとつながるセリングクライマックスになっていることが確認された。
このような動きから見ると、現在のビットコイン(BTC)価格は、去年のHF前ほどの下落率には至っていない点や、まだ状況が錯綜するBCHハードフォークを目前に控えている点、ハイボラティリティになってきている状況などを踏まえると、緊迫した状況は依然続いていると言えるだろう。
そのような中で、目を通しておいたほうがいいと考えられる情報をまとめた。
投資家が注意したい状況は?
現在相場のチャート以外に投資家が注意しておきたい情報が4点ある。これは、テクニカル面以外にファンダメンタルズ的な側面で不確定要素が多くある状況にあるためだ。
ビットコインキャッシュの状況
USDTの価格推移
大口の送金状況
bitFlyer上での現物とFXの乖離
ビットコインキャッシュの状況
まず、直近注意したい状況はビットコインキャッシュだろう。
ビットコインキャッシュハードフォーク
日時:日本時間11月16日1時40分頃
注意点まとめ(CoinPost):BCHハードフォーク「4つの注意点」
ハードフォーク対応取引所まとめ(CoinPost):対応一覧表
見るべき情報1:ハッシュレートの推移(CoinDance)
見るべき情報2:分裂通貨取引価格(Poloniex)
16日明朝と、直近で相場が動く可能性が高いのが、このビットコインキャッシュ関連の動きだろう。
まずハードフォーク後の状況を把握する上で、見ておきたいのはハッシュレートだ。
ハッシュレートは、ハードフォーク後のビットコインキャッシュの立ち位置を示す重要な数値となるが、現状SV関連のハッシュレートが大きなシェアを獲得している状況にあるが、明日以降その動きも変化する可能性がある。
この中でSVのハッシュレートとして注目したいのは、以下のプール。
- CoinGeek
- SVPool
- BMG Pool
- okminer
- MemPool
また、Poloniexは、ハードフォーク通貨のプレフォーク取引を取り扱うポロニエックスの取引価格には注目したい。
Poloniexは、ハードフォーク後もビットコインキャッシュABCと、ビットコインキャッシュSVの両方の取引をサポート予定としているが、各通貨の状況が取引でわかる上に、フォーク前でも、BitcoinABCの価格に現物のビットコインキャッシュ相場に相関が見られているためだ。
これには、BitcoinABCをサポートする取引所が基本であるため、ABCの通貨価格が優勢になることで、BCHへの状況緩和と考える見方が強まるためだろう。
USDTの価格推移
またUSDT価格の推移が最近再度乱れている状況が確認されている。
BitfinexのUSDTのチャートに相関性が確認されていたKrakenのUSDT/USDチャートは、再度下落に転じ、一時1USDT=0.94USDと6%近い乖離に、その後0.97ドルの3%乖離まで戻し落ち着きを見せている。
下落の要因は、先日も掲載したように、ビットフィネックスの「法定通貨引き出し」を多く行う顧客に対して、3%まで手数料を上げる施策が影響したと考えられる。価格が3%近くまで戻っているのを見ると、他の取引所とのアービットラージが仕掛けられているのではないかという可能性が挙げられている。
またUSDTの乖離で注意したいのは、KucoinのUSDT/TUSD価格の下落だ。
このチャートでもわかるように、出来高が急増し、一時1USDTが0TUSD、つまり0ドルまで下落した。
なぜ0ドルを記録したのはか不明だが、ビットコイン急落時と同時刻に発生しており、状況は追っていく必要がありそうだ。
大口の送金状況
また、ビットコイン価格急落後、大口の送金のブロックチェーン情報をトラッキングするBOTにて、計2回、合計で160,132BTCの送金履歴が報告された。
Whale alert! Someone (possibly moved 50,898 BTC ($283M) in block 550,156 Bitcoin Block Bot (@BtcBlockBot) 2018年11月15日
Whale alert! Someone (possibly moved 109,234 BTC ($609M) in block 550,156 Bitcoin Block Bot (@BtcBlockBot) 2018年11月15日
このBOTは基本的に5000BTC以上の動きをトラッキングし、1万以上の動きは確認されるのも一週間で数回に留まるため、かなり大きな金額が動いていることになる。
どちらもBinanceのアドレスが関与している可能性が、BOT上で指摘されており、10万を超えるBTCが動いたアドレス(16ftSEQ4ctQFDtVZiUBusQUjRrGhM3JYwe)は、ビットコインの保有量ランキングを掲載する「Bitcoin Rich List」上で、2位にランクイン、Binanceのウォレットとして掲載されている。
しかし、これまで大きな資産が動いた時に、CZ氏はツイッターにて、ハッキングではない旨を伝えるために、ユーザー向けに資産移動の告知を行なっていた。
We will be moving some funds between our cold wallets. A tell tale sign of a new cold wallet on Binance is two small transfers from and BACK TO an existing wallet, then a large transaction. No need to be alarmed. Funds are #SAFU.
— CZ Binance (@cz_binance) 2018年10月20日
その点を踏まえると、運営が関与していない送金の動きである可能性があるため、巨額資金を動かしたクジラの動きは警戒したところだ。
bitFlyer上での現物とFXの乖離
ビットフライヤー上でのBTCFX価格と、現物のBTC価格の差が開いている価格乖離率は、相場の方向性を左右するとの見方が強まっている。
bitFlyerでは、ビットコイン現物とFXの価格乖離を抑制する「SFD」と呼ばれるシステムを導入しており、価格乖離が、5%以上10%未満の際に、手数料が発生するが、BOTも動く取引プラットドームでは、それを避けるため、乖離縮小の方向へ進むことが多く見られている。
変動が激しい状況下では、5%あたりまでマイナス乖離が進むと、現物はつられて大きく下落する状況にあり、それ以上に乖離率が進むと反発する動きにつながる。
本日の下落の際に、bitFlyer上では大きなマイナス乖離を生み出しており、実に利率は−9%にまで膨れ上がっていたが、そこから大きく反発、乖離縮小となっていった。
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— CoinPost -仮想通貨情報サイト- (@coin_post) 2018年10月12日
引用元: CoinPost
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