週間ビットコイン相場 2018/11/6 レンジでの動きが続くビットコイン、73万円と70万円のラインが鍵か
ビットコインの価格は、先週の1BTC=70.7万円から3.1%上昇し1BTC=72.4万円で推移しています。それでは今週のビットコイン相場を振り返ります。
Bitbank BTC/JPY 日足チャート
まずは73万円と70万円のレンジのブレイクに注目
今週は、ビットコイン・キャッシュ(BCC)やリップル(XRP)が価格を大きく上げる一方、ビットコインはレンジで価格が推移しています。70万円と73万円のレンジをどちらかにブレイクすることで、大きな動きが出てくると予想されます。
さらに70万円と73万円のレンジをブレイクした際の次のサポートとレジスタンスになるのが、69万円と75万円です。このラインをブレイクすると、強いトレンドの発生が見えてくるでしょう。
最近ではニュースとして報道されるほどビットコインの出来高は減少しています。出来高が伴わないレンジのブレイクは騙しの動きとなる可能性が高いため注意が必要です。
一方で一部のアルトコインには高いボラティリティと出来高が徐々に戻ってきており、ビットコインの次の大きな動きに備えたいところです。
トレーダーの強気なポジション取りは正しいのだろうか
現在BitmexとBitfinexでレバレッジ取引を行うトレーダーのポジション数は、ロングがショートを上回っています。米国人大物投資家のウォーレン・バフェット氏は「他人が強欲な時に臆病になり、他人が臆病な時に強欲になる」との有名な言葉を残しています。
Cryptolend Bitmex XBTUSD プレミアム
上記のチャートでは、ロングポジションを保有しているトレーダーが支払うプレミアムが上昇しています。過去5ヶ月の間で2番目に高いプレミアムを記録しています。最も高いプレミアムを記録したのは7月30日です。
Bitbank BTC/JPY 日足チャート
7月30日の相場を振り返ると大量のロング・ポジションが決済され、ビットコインの価格が大きく下落していることがわかります。
Bitfinex ロング・ショートチャート
上記は、Bitfinexのロング(緑)とショート(赤)のポジション数を表したチャートです。ここ一週間でショートの数が大きく減少し、現在はロングの数がショートの数を上回っている状態にあることがわかります。前回、ロングがショートを完全に上回っていたのは9月1日です。
Bitbank BTC/JPY 日足チャート
ロングの数がショートの数を上回っていた9月1日の4日後の9月5日、こちらでも大量のロング・ポジションが決済され価格は下落しています。
現在トレーダーのポジションは、ロング(強欲)がショート(臆病)を上回っており、バフェット氏の言葉に従うと今は臆病になった方がいいということになります。
興味深いのは、今年の最安値圏にある今のビットコイン相場に対してトレーダーの多くはショートよりロングを選んでいるという点です。これは底値から上昇した際のスウィングトレードで大きな利益を狙っていることを示唆しています。
一方で最安値を更新した際の下落幅も大きなものとなることが予想されるため、リスクとリワードの両方が高いトレードです。バフェット氏の言葉の有効性を検証するいいトレード機会と言えるかもしれません。
仮想通貨取引所Bitstampが新たなマッチング・エンジンを導入
イギリスに本拠地を構えるBitstampは、トレードシステムに使われている自社製のマッチングエンジンをCinnoberが提供するマッチングエンジンに入れ替えることを発表しました。これによりトレードシステムがより効率化され、データ処理能力が400倍になり、マッチングスピードは1250倍も上昇するとされています。
Cinnoberは、日本取引所グループ(JPX)にもサービスを提供する老舗企業で、取引システムの開発・販売を行っています。Bitstampはデータ処理能力を向上させることで、取引プラットフォームのパフォーマンスが安定し、注文が集中した際も快適なトレード体験をユーザーへ提供できるようになります。
仮想通貨取引所のサービス向上は市場の健全性アップに繋がり、より効率的にプライスディスカバリーが行われるようになります。仮想通貨市場では注文の集中により取引所のトレードシステムがダウンし、市場価格の形成に大きな影響を与えることがあります。
取引所のサービス向上は仮想通貨市場が今の弱気相場を抜け出すために必要な要素です。市場が健全化することで機関投資家が参入を検討するようになり、ビットコインに紐付いたETFのような金融商品を当局が承認する確率も上がります。
Bitstampは先月ベルギーの投資会社NXMHによって買収されています。NXMHは韓国取引所Korbitの親会社であるNXCが運営しています。NXMHは、Bitstampのシェアの80%を取得しており、シェアの10%を保有するNejc Kodrič最高経営責任者(CEO)はこれまで通り事業運営をリードしていくと報告されています。
今年に入り日本の市場では、取引所のハッキング事件が複数回発生したことで、投資家は市場に対する自信を無くし、トレードする人の数が減少してしまいました。取引所サービスの向上は、ファンダメンタルズに好影響を与えるため、現在の市場で最も必要とされている要素の一つです。
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引用元: ビットコインニュース
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