インド政府、プライベート仮想通貨の禁止を検討
インド政府は金融市場の安定と強化について議論する会合Financial Stability and Development Council(FSDC)を開いた。会合の中でArun Jaitley財務大臣は、プライベート仮想通貨を正式に禁止するための法律が必要だとの考えを示した。
Jaitley財務大臣は「プライベート仮想通貨」の明確な定義に触れなかったが、一般に大きく2つのカテゴリーに分けることができる。パーミッションレスなパブリック型のブロックチェーンを使っている仮想通貨と、管理者からのパーミッションが必要なプライベート型のブロックチェーンを使っている仮想通貨だ。
インドの中央銀行(RBI)は7月、国内銀行に対し仮想通貨取引所との取引を禁止する旨の通達を出している。また、今月に入りベンガル地方でビットコインのATMビジネスを行っていたインド人男性が、無許可でATMを設置していたことを理由に逮捕されている。
インド政府のこれまでの動きから、仮想通貨全般に対してネガティブな印象を持っていると考えられる。さらに、RBIは8月に公表した年次リポートの中で、中央銀行が発行するデジタル通貨について言及しており、紙幣を刷るための9000万ドルに上るコストを削減できると報告されている。
Jaitley財務大臣のライベート仮想通貨という表現は、中央銀行が発行するデジタル通貨と対比してプライベート仮想通貨ということだろう。そのためプライベート仮想通貨は、現在取引所で取引されている仮想通貨すべてを指していると推測できる。
インド政府が仮想通貨を禁止する方向で動いている一方、パブリック型のブロックチェーンを使っている仮想通貨を完全に取り締まることは難しい。ユーザーはインターネットへの接続環境があればソフトウェアをダウンロードし取引を行うことができるからだ。
パブリック型の仮想通貨の利用を止めたいのであれば、インターネット自体を遮断するしか方法はない。一方、ここまでインターネットが広がった現代で遮断することはほぼ不可能だろう。インド政府が完全に仮想通貨を禁止したいのであれば、仮想通貨の利用経路を技術的に遮断する方法を考える必要がある。
引用元: ビットコインニュース
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