仮想通貨、グローバルで既存の金融規制下に FATF、香港証取など新指針
香港証券取引所(HKEX)は、ブロックチェーンや仮想通貨に関連するフィンテック企業を既存の金融規制下で監督すべきだとの見解を示した。
同・中国経済室イノベーションラボが18日に公開したレポートによれば、ブロックチェーンと人工知能の分野は、株式市場ならびに決済、取引などの金融取引に多様なユースケースがあるという。株式市場などの清算・決済制度にブロックチェーンの仕組みが導入されると、金融・資本市場全体に影響を及ぼすため、共通の規制が必要になる。
一概にブロックチェーン、仮想通貨といえども、証券性を帯びない性質をもつ仮想通貨(トークン)もある。こうしたユースケースには異なる規制を敷く可能性もある。香港証券取引所は一貫性の原理に従いルールを作る予定だという。同じ性質をもつものについては、同じ規制を適用するためだ。
たとえば、金融商品に準じた仮想通貨を会社が新しく発行したり、仮想通貨のファンドを組成したりする場合には、IPO規制やファンド規制が適用される。
一方で、イノベーションのための「抜け道」も用意することも考えている。
フィンテック産業は技術進歩にあわせて刻一刻と変化する。香港証券取引所は、こうした環境に適合していくために、法律の継続的な更新を見込んだフレームワークを考えていく必要があると述べている。
16日にドバイで開かれたGITEXの講演において米CFTCのブライアン・クインテンツ氏が「仲介業者を登録して監督するために作られた規制機構が、どうすれば仲介業者不在の市場を適切に監視し、基準を作れるのでしょうか」(MITテクノロジーレビュー)と語ったように、ブロックチェーンの世界では、今まで事業者を登録しさえすれば未然に防げた問題を防ぐことが難しくなる。
グローバル金融を監督する金融活動作業部会(FATF)は、来年6月にもマネーロンダリングやテロ資金供与に対する仮想通貨関連の資金調達、交換に係る新ルールやライセンスを導入するための指針を公表するという。
これに合わせてFATFは、「virtual assets(仮想資産)」および、取引所サービスやウォレットサービス、ICO関連サービス等を包含する「virtual asset service providers(仮想資産サービス提供者)」を定義し、リスクベースアプローチに基づく段階的な国際規制を作成していく予定だ。
引用元: ビットコインニュース
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