『仮想通貨市場は、原油に匹敵する進化を遂げる』新取引所Bakkt CEO
- BakktのCEOが語る仮想通貨革命
- 先日、Coinbaseの創立メンバーをCOOに起用した取引所BakktのCEOは、「仮想通貨市場も原油に匹敵する規模の”革新的な進化”を遂げる」と見込む。さらにBakktのCEOは、資金混同や再担保契約を行わないと明言した。
最高運営責任者の起用、Bakktの立ち上げ進捗
Intercontinental Exchange(ICE)が母体となって、マイクロソフト、スターバックス、ボストンコンサルティンググループなどと共同で開発し、今年11月にサービス開始を予定している仮想通貨取引所Bakktが、10月15日に公式ブログ
を通して、新たにCoinbaseのAdam White氏(以下、White氏)を最高運営責任者(COO)として引き抜くことを明らかにした。
White氏は、米国の大手仮想通貨取引所Coinbaseの創業メンバーであり、『Coinbase Mafia』とも呼ばれ親しまれていたそうだ。
そして彼は、機関投資家向けの取引所GDAXや、Coinbase全体の発展にも深く携わってきた経験を持つとされる。
取引所Bakktは、現物に裏付けられた仮想通貨先物や、高水準のカストディを始め、現在仮想通貨業界に必要とされているサービスを提供し、革新的なデジタル資産エコシステムを構築することを目的としている。
BakktのCEOを務めるKelly Loeffler氏は、このエコシステムの発展にWhite氏のような人材が、技術的にも人間的にも最適であることを主張した。
またLoeffler氏は、同じ公式ブログにて、2002年にICEが両手で数えられるほどの僅かな原油取引しか提供していなかったものの、現在では500を超える原油取引を提供できていることを指摘。
規制に関しても、当時は国家間の規制が矛盾していたこともあったが、最終的には規制された先物市場が確立され、透明性や流動性も高まっていることも主張している。
そして、このデジタル資産市場が、当時の原油市場と似通っており、「ICEが、機関投資家を呼び込み、エネルギーの取引を活性化させた第一人者であり、仮想通貨市場も、今後、原油と同じ規模で革新的な進化を遂げる」と将来の可能性について言及した。
White氏の仮想通貨業界に対する考え
White氏は、大手海外メディアFortuneのインタビューに応じ、仮想通貨業界に対する見解を述べた。
まずWhite氏は、ここ数年間において、資産運用マネージャーや大口投資家などの仮想通貨業界に対しての考えが変わってきていることを肌で感じていると指摘した。特に2017年において、ビットコインやその他の仮想通貨への関心は、一般投資家から機関投資家に変わってきていると主張している。
しかし、このような機関投資家からの関心が高まってきているにも関わらず、そのインフラが、彼らが求める水準に達していないことから、未だ多くの機関投資家たちが仮想通貨市場に参入できていないのが現状であると指摘した。
White氏は、この現状を変えるため、大手銀行などが、株式や債券、金と同様に仮想通貨を取引することができる安全性や透明性を実現することがBakktチームに参加した目的であると明かしている。
彼は、最後に昨今の弱気市場において、仮想通貨全体に悪いイメージが定着してきているが、相場の上下は付き物であるが、取引高は年々上がってきており、技術的な面でも様々な進歩が見られているため、悲観する必要はないと言及した。
このように、既存業界の世界的に有名な企業が結束しただけでなく、米大手取引所Coinbaseの発展の中心を担ってきたWhite氏も開発チームに加わったことで、仮想通貨取引所Bakktの注目度がさらに高まったと言えるだろう。
Bakktの立ち上げ進捗
同CEOは、同じブログで現在Bakktの立ち上げにおける法的規制の進捗を明かした。
彼女によれば、同取引所と清算機関の役員会および清算機関のリスク委員会から様々な内部ルールに関する承認を得たため、CFTCに『レビューとコメント』における申請を提出する予定としており、11月には取引所のテストと訓練プログラムを実施、そしてCFTCの承認次第、12月には、取引と金庫の正式運行を開始する模様だ。
また、今回は清算会員(クリアリングメンバー)のリスクを和らげる為の、Bakktの清算機関の仕組みを以下のように紹介している。
- すべてのビットコイン先物取引の全額事前積立金が必要
- 清算会員が直接仮想通貨を取り扱う必要は無い
- 非デフォルトの清算会員が、相場下落時のリスクを負わずに済むように、BakktとICEが出資する「ビットコインの保証ファンド」が別で建てられる
そして、CEOのLoeffler氏は、「以上3つの要点について、我々が資金混同、レバレッジ、再担保契約を行わないことが一目瞭然だ」と強調した。
引用元: CoinPost
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