ロシア大手銀行、顧客向け仮想通貨ファンドを開設
民間銀行大手のアルファ銀行と国営銀行のロシア貯蓄銀行は、顧客に対し6つの仮想通貨で構成されるファンドを通じて仮想通貨に投資できるサービスの提供を開始する。ロシアの地元紙Kommersantが報じた。
ロシアを代表する2行は、新たなサービスを通じ顧客が仮想通貨へアクセスできるようにする。大手仮想通貨取引所のKrakenやBitstampを利用して仮想通貨を入手するようだ。
ロシア貯蓄銀行は公務員の給与管理などの業務を請け負い、アルファ銀行が金融サービスを提供する企業数は381,600に上り、1420万人の個人顧客口座を抱えている。両行は投資ファンドのAddCapital investment fund、the National Settlement Depository、Group IBと連携して仮想通貨市場に新規参入する計画だ。
ロシア貯蓄銀行のAna Ivanchuk氏は、仮想通貨市場への参入を以下のように語った。
「我々はロシア市民に対し、コンプライアンスに沿った形で顧客の仮想通貨投資の手助けをすることになる。また仮想通貨のようなデジタルアセットを正規の金融資産であるとの認識を広めなければならない」
仮想通貨ファンドで取引される銘柄は市場で人気の高い仮想通貨で、ビットコイン、ビットコインキャッシュ、イーサリアム、ライトコインなどだ。取引される通貨は、市場環境によって変化し、通貨の選定は年に4回行われる。またポジションや数量は取引アルゴリズムによって決められるようだ。
モスクワ証券取引所の一部であり資産管理サービスを提供するNational Settlement Depositoryが管財人となり、顧客の仮想通貨を安全に保管する。仮想通貨の運用システムは現在テスト期間中で、1ヶ月半に及ぶ安全性の点検が行われている。
ロシアでは仮想通貨の取引に関する正式な法律が存在せず、トレーダーにとっては不透明な状況が続いていた。しかしながら公正ロシア党のAnatoly Aksakov議員は「仮想通貨の規制方針が間もなく決まるだろう」と話している。
仮想通貨の規制についての議論は大詰めとなっており、デジタルアセット、クラウドファンディング、一部の民法の修正などに関する3つの法案が提出されている。議会では仮想通貨を「デジタル化された権利」として認める動きもあることをAksakov議員は語った。
引用元: ビットコインニュース
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