夕刊CoinPost|6月18日の重要ニュースと仮想通貨情報
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速報:インサイダー取引禁止の自主規制案をまとめる
日経電子版が報じたところによると、仮想通貨の不公正取引の防止(インサイダー取引禁止)案が、登録仮想通貨交換業者16社を中心に、日本仮想通貨事業者協会(JCBA)と日本ブロックチェーン協会(JBA)が、金融庁と連携して取り組む「自主規制団体」で提出された。
目玉とされているのが「不公正取引の防止」、つまりインサイダー取引の規制だ。
規則では、仮想通貨の内部関係者のみが知り得る情報を利用した”不適正な(インサイダー)取引”を未然に防止することを明記した。
これまでは大手交換業者から、特定の仮想通貨上場に関する情報が漏洩したことで価格が急騰するケースがあり、仮想通貨市場で懸念材料となっていたが、今後は関与した場合、規制違反となる。
このほかにも、仮想通貨を新たに取り扱う際のルールも盛りこみ、マネーロンダリング(資金洗浄)やテロ資金供与に利用されるおそれが高い匿名性通貨や移転記録の追跡が難しい通貨のほか、公認会計士や監査法人による適切な監査が難しい通貨については取り扱いを禁止。
仮想通貨モネロなど、取引記録が追えない匿名性通貨については、日本では取り扱えなくなる見通しとされている。
【速報】自主規制団体が自主規制ルール案をまとめたと日経新聞が報道
報じられたルール案は
・取引所等の内部関係者によるインサイダー取引などの不公正取引防止案
・モネロなど取引記録が追えない通貨などの取り扱い禁止案 CoinPost -仮想通貨情報サイト- (@coin_post) 2018年6月18日
また、3月上旬に行われた「新協会設立合意に関する記者会見」にて、新団体内でどういった規則が話し合われるかについては、
- 利用者管理に関する規則
- 仮想通貨インサイダー情報管理規則
- 不公正取引防止の為の取引管理体制に関する規則
- 注文管理体制に関する規則
- 仮想通貨交換業に関与する従業員に関する規則
- 広告等の表示および景品等の提供に関する規則
- 仮想通貨差金決済取引に関する規則
- セキュリティに関する規則
- AML/CFT(マネーロンダリング防止とテロ資金供与対策)に関する規則
などが具体的に挙げられており、日本最大手の取引所「bitFlyer」代表の加納氏が質疑応答にて、
「プライオリティは、セキュリティや広告規制に関して、重点的に議論されるべき。不公正な市場だと思われると業界全体にマイナスだ。」
「犯罪を防ぐようなものは、早急かつ重点的に議論されるべき。」
との提言する場面があった。
CoinPost重要ニュース3選
次にCoinPost記事のニュースから紹介。
仮想通貨を今手放すのは、17年前にApple株を売却するようなものだ
仮想通貨の取引プラットフォームを提供するeToroのCEOは、2000年初頭に発生した「ITバブル」を経て約1000倍にまで高騰した「Apple株」の急成長ぶりを準え、仮想通貨プロジェクトの95%以上は淘汰されると前置きしつつ、市場の成長性を強く示唆した。
詐欺目的で6つの仮想通貨取引所を運営|ウクライナ警察が容疑者4人を逮捕
ウクライナ警察は、詐欺目的で少なくとも6つの仮想通貨取引所を運営していた容疑者4人を逮捕した。架空のレビューを掲載した上、偽装したデジタルウォレットへの送金誘導を行うなど巧妙な手口で、フィッシング詐欺などが多発している現状もあり、注意喚起している。
仮想通貨市場”復活”のためには不安要素の払拭が先決か
昨年末のビットコイン最高値更新時(年末)から現在の価格の変動率で掲載。
市場に動きがあった証券問題の進展など、直近の値動きから考察する市場が求めている改善策とは?
Pick Up(全般)
そのほか、注目ニュースをピックアップ。
市場変動により仮想通貨ヘッジファンドの利益が暴落
Financial Timesによれば、2018年6月現在まで仮想通貨ヘッジファンドがすでに35%下落し、2017年の2700%累計利益増加とは雲泥の差となった。
今年の仮想通貨相場は荒々しく、今現在、時価総額1位のBTC(ビットコイン)は2017年12月中旬で見られたオールタイムハイ(最高値)のおよそ1/3にまで減少。
2018年4月の時点で、およそ9つのヘッジファンド社が業務停止し、トップ25位の業者の中では、8%の会社しか利益が生じられていなかったことが判明した。
その一方、米SECがBTCとETH(イーサリアム)が証券であるという懸念をクリア。
その上、機関投資家のための仮想通貨の保管ツールの欠如や、不明瞭な市場規制が改善されていけば、相場の回復もヘッジファンドの再来も期待できるとの見方もある。
eToroが機関投資家向けのOTC仮想通貨トレーディングデスク開設
6/16 (土) に米国で10通貨の取引業務を提供と発表したeToroが、6/18 (月) にロンドンで機関投資家向けの仮想通貨OTC(店頭)トレーディングデスクを開設すると報じられた。
今回の動きはヘッジファンド所有者の投資要望に答えるためだと思われ、機関的OTCは大口投資家による、市場を動かせる莫大な取引の一助となる。また、店頭取引は、今年多発したハッキングによる取引所が被った被害を回避するためのリスク管理手段とも見なされる。
イーサリアム財団:イーサリアムの新トークン(ERC-998)を試作
Hackernoonによれば、イーサリアム財団は、「ERC-998」という新たなトークンタイプを試作している。
既存のERC20は、最も使われるトークンタイプであり、特徴として同じプロジェクトのトークンであれば、すべて等価となる。
また、ERC-721というのもあり、ERC20と異なり、等価でなく、クリプトキティのように独自の価格を有するものを指す。試作中のERC-998は、ERC-721の非等価性と同じく、しかも「構成可能」、つまりトークンが代表する多数のアセットを複雑に構成し、一つのトランスファーにまとめて取引できるため、「トークン内のポートフォリオ」とも考えられる。
IMFの報告:仮想通貨は当面グローバル金融の安全性を脅かす存在でない
最近公開されたIMF(国際通貨基金)の報告によれば、
と記述してある。
この信用と支持を得るには、「通貨か証券か」をグローバルに一致して決めなければならず、IMFは今年の3月に開かれたG20でFSB(金融安定理事会)の主席Mark Carney氏が示した「現時点では仮想通貨は世界的金融の安全性を脅かす存在ではない」に続いた意思表示だと思われる。
また、IMFの主席を務めるChristine Lagarade氏は、仮想通貨の有益性並びにその悪用の可能性を認めている。
参照記事:
引用元: CoinPost
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