週間ビットコイン相場 2018/5/29 ビットコインの価格、50週移動平均線を割る
ビットコインの現在の価格は、先週の1BTC=92.3万円から16.0%下落し1BTC=77.5万円となっています。先週は小幅な値動きとなっていましたが、今週は大きく価格を下げる展開となっています。それでは今週のビットコイン相場を振り返ります。
50週移動平均線を割る
ビットコインの週足チャートは3週間連続で陰線を付ける展開となっており、ついに50週移動平均線を下回りました。これを最後に下回ったのは2015年10月まで遡ることになり、今年の初めからの弱気相場が継続しています。
今後は、どこが底値になるかに注目が集まるところです。2月と3月に付けた65万円〜70万円の価格帯を死守できるかが大きなポイントとなりそうです。
一方、今年に入ってからのRSIのパターンからは反転するタイミングが近いことを示唆しています。
RSIのパターンは1ヶ月周期に上下を繰り返しており、月初めに反転していることがわかります。このパターンから推測すると来月は上昇となりますが、同じように推移するのでしょうか。
仮想通貨の盗難被害が1300億を超える
ロイター通信は、2017年からの仮想通貨の盗難被害は約1300億円に上ると報告しました。また仮想通貨市場では、ビットコインを始めとしたデジタルトークン約1500種類が頻繁に取引されているようです。
多くの仮想通貨はプルーフ・オブ・ワーク(PoW)と呼ばれるマイニングアルゴリズムを採用しており、マイナーはPoWを行うことで取引をブロックチェーンに追加します。マイナーが行う作業量をハッシュレートと呼び、一般にハッシュレートが高いほど2重支払いなどの不正行為を防ぐ確率が高いと言われています。つまりハッシュレートが高いほどセキュリティも高いと言えます。
昨年の市場の盛り上がりとともに、ハッシュレートが低い通貨も値上がりをしました。仮想通貨の価格が上がると、ハッカーが仮想通貨を攻撃するインセンティブも高まります。ハッキングの成功報酬が増えるからです。
最近では、ハッシュレートが低い割に価格が高い仮想通貨が狙われるケースが多発しています。モナーコイン(MONA)、バージ(XVG)、ビットコインゴールド(BTG)などのブロックチェーンが攻撃されました。
攻撃の種類に多少の違いはあるものの、それぞれの仮想通貨の高いハッシュレートを保有するマイナーによる2重支払いを目的とした攻撃でした。ユーザーには大きな影響はないものの、新たに取引を受け取る取引所や決済サービスを行う企業が被害に合う可能性があるものです。
ロイター通信は、ヨーロッパで新たに適用されるEU一般データ保護規則(GDPR)が、仮想通貨を狙うハッカーにとって有利に働く可能性があると指摘しています。GDPRは、インターネット上の個人情報の保護を目的にしており、ハッカーのIPアドレスなどの情報も保護され身元の特定がより困難になる可能性があります。今年は仮想通貨の利便性や将来性だけでなく、価格に見合ったセキュリティを担保しているのかといったことにも注目して投資する必要があるようです。
価格は軟調な推移である一方、ハッシュレートは過去最高を記録
ビットコインの価格は今年に入り、停滞気味で推移していますが、ハッシュレートは順調に伸びています。
25日ハッシュレートは過去最高の35.74E(エクサ)ハッシュを記録しています。今年の初めは15.04Eハッシュでした。つまり半年間でハッシュレートは倍以上に伸びていることになります。
最近の価格の停滞は新規発行されたビットコインをマイナーが売って、設備投資にまわしているのかもしれません。または長期的な電気代の確保のために現金を必要としている可能性もあります。いずれにしてもハッシュレートの上昇は、マイナーが増加傾向であることを意味します。
現在の市場状況は弱気相場であると言えるかもしれませんが、マイナーは長期的な価格の上昇を狙ってマイニングへの投資を継続させているようです。
引用元: ビットコインニュース
「ビットコイン」カテゴリーの関連記事