タイで仮想通貨取引に係る付加価値税を免除
タイ政府は、仮想通貨の取引に係る付加価値税(VAT)を免除すると発表した。VATは、日本でいう消費税にあたり、免除されることにより仮想通貨の取引を行うトレーダーの税負担が軽減される。一方、トレードで得た利益に対しては税金が課せられる。
タイの内閣府は今年3月、仮想通貨に関する新たな2つの法案を議会に提出していた。1つ目は仮想通貨取引の税制に関するもので、2つ目はICOに関する法案だ。
国内歳入庁のSaroch Thongpracum長官は、地元メディアに対してVATは免除されると話している。以前までのタイでは、仮想通貨には7%のVATとキャピタルゲインの15%の税金がかかってた。正式な法案の成立は7月を見込んでいるようだ。
ICOに関しては、証券取引委員会(SEC)などの規制当局の監視のもと合法として認めていく方針だ。
SECのRapee Sucharitakul氏は、ICO市場に関して以下のように語っている。
「規制することで投資家を保護しICO市場は健全に成長していくだろう。ICOへ参加する投資家は、その中身を熟知する必要がある」
法案の成立後は、企業などもICOを行い資金調達をすることができる。ICOトークンの保管や取引を行う事業者は、金融庁への登録が求められる。
法案が正式に成立する前段階ではあるが、タイは前向きに仮想通貨を規制しようとしていると見ることは可能だろう。
仮想通貨は、インターネットを通じて国境を越えての移動が容易であるため、高い税金を課せばトレーダーは国外の取引所を多く利用するようになるだろう。資金は国外へ流出し、取引の把握も非常に困難になる。規制当局は、仮想通貨の特徴や技術を理解し慎重にルール作りを進めていく必要があるだろう。
引用元: ビットコインニュース
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